五十嵐正俊 Words

家族

もしも僕がこの世に産み落とされるとき
あなた達の子供になろうと選んだとしたら
今となればそれは分かる
本当に良かったってことを

それはまるで偶然のくり返しが奇跡のように
いくつもいくつにも重なり合ってはじまること
そこにしかない悲しみと
誰にも気づけない愛情と

夕焼けがあり
僕の手を引くあなたの優しい声が
今も胸に響くよ

どんなに離れていても誰も邪魔出来ない
どんなに辛いときでもこの絆は消えない
家族

やがて僕も歳を取り渡されたバトンの重さを
感じながら日々の暮らしを送るこのごろです
当たり前のような不安と
忘れてしまいがちな幸せと

初めてあなたに逆らって初めてあなたに殴られて
初めてあなたを憎らしく思う日々もあった
でもそれこそ家族の風景でそこにこそあるべき愛があった

どんなときでも
僕の手を引くあなたのきれいな心が
明日に向かわせるよ

どんなに嘘をついてもすぐに見抜かれちゃう
どんなに嫌になっても明日は愛してる
家族

どんなに今日が憎くても明日は笑ってる
どんなに現在が辛くても支え合って行ける

もしも僕がこの世に産み落とされるとき

明日僕は新しく家族になる女性を連れて
帰るよ