五十嵐正俊 Words

BGM

世界中に流れるBGMの始まりは
エレベータの怖さを和らげるために
じゃあこの僕から流れ出るちっぽけな歌声は
いったい誰の心を和らげるんだろう

ほら今日も街中を右に左に行く人たちは
肩がぶつかっても気にせずにひたすら歩いている
片手に個人情報 背中に人情ぶらさげて
天気予報じゃ明日台風が上陸するだろう

いつの間にかこの街は今日という日を誤魔化し始めた
いつの間にかこの僕は明日という日を嗤いはじめてた

デフォルトで何故か組み込まれてる「ひねくれもの」の魂が叫ぶ
『冗談じゃねえよ』って
BGMにされるくらいならカラス退治にでも使ってくれ
たったひとりのためでもいい
愛を唄うんだよ

3年ぶりに食べるハンバーガーとても楽しくて
ピクルスが旨いと感じたから調子は上向きだ
AmericanもKoreanもChineseもみんな大好きだ
だけど後味悪くて捨てるときもある

生まれた育ったこの国よ僕はねだったりなどはしない
だけど生まれたこの国よもっと男らしくいつまでもいておくれ

デフォルトで何故か組み込まれてる「平和を愛する」魂が叫ぶ
『いい加減にしようぜ』って
毒にも薬にもならないなら100円ショップにでも置いてくれ
たったひとりのテーマソングを
僕は創るんだよ
君のためだけに僕はこの歌を唄うんだよ
たったひとりのためでもいい
愛を唄うんだよ